シンガポール航空の乱気流に関する乗客の恐怖体験談:空中を飛ぶ物体

ジャカルタ - シンガポール航空の乗客数名が、火曜日にロンドンからシンガポールへ向かう途中、機内で乱気流に遭遇した際の状況を語った。

221人の乗客と18人の乗務員を乗せた同機は、ミャンマーのイラワジ川流域で激しい乱気流に遭遇し、客室内に人や物が投げ出された。

英国人のジェフ・キッチン氏(73)は、心臓発作の疑いで死亡した。一方、機内で食事の提供中に乱気流に遭遇し、30人以上が負傷した。

英国人のアンドリュー・デイビス氏は、事故発生から数秒後に「ドスンと響いた恐ろしい叫び声」が聞こえたと説明した。

5月22日のBBCによると、同氏は「最も記憶に残っているのは、物体が空中を飛んでいるのを見たことだ」と語った。

「コーヒーが飛び散った。乱気流は極めてひどかった」と同氏は続けた。

別の乗客は、機体が突然「傾き」、揺れ始めたと語った。

「何が起きているのか覚悟し始めたら、突然、急激な落下があり、シートベルトをしていない座席の全員が天井に投げ出されました」と、28歳の学生、ザフラン・アズミールさんはロイター通信に語った。

「上の荷物室に頭をぶつけてへこんだ人もいました。ライトとマスクがある場所にぶつかって、そのまま突き抜けてしまいました」と、同氏は付け加えた。

別の英国人、ジェリーさん(68)は、息子の結婚式に出席するためオーストラリアへ旅行中。同氏によると、「飛行機が墜落する」前に何の警告もなかったという。

「私の頭は天井にぶつかり、妻も。かわいそうに、周りを歩いていた何人かの人が倒れてしまいました」と、同氏は苦々しく語った。

一方、アリソン・バーカーさんは、バリ島に向かう飛行機に乗っていた息子のジョシュさんから「怖がらせたくはないけど、今、クレイジーなフライトに乗っているの。飛行機は緊急着陸するところよ。みんな愛してるわ」というメッセージを受け取ったという。

そのメッセージの後、彼は彼女から再び連絡が来るまで2時間待った。

「ある瞬間、彼はシートベルトを締めて座っていたが、次の瞬間には他の人と一緒に床に倒れていたので気を失ったに違いない」と彼はBBCに語った。

ジョシュは軽傷を負ったが、彼を死に至らしめたこの事件が長期的な影響を及ぼすのではないかと心配していると彼は語った。

首を負傷した英国人男性は、誰も死ななかったのは自分と家族にとって「かなり幸運」だったと語った。

「まったく揺れがなく、私は屋根にぶつかった。突然、私は起き上がっていた。

「息子は私の2列後ろで床に投げ出された。 「トイレで男性が天井にぶつかる音が聞こえた。彼もかなり重傷を負っていた」とタイの病院で語った。

シンガポール行きのボーイング777-300ER型機は空中事故のためタイのバンコクに迂回し、現地時間15:45(グリニッジ標準時08:45)に緊急着陸した。

シンガポール航空は、乗客31人全員が病院に搬送され、同航空会社はキッチン氏の家族に深い哀悼の意を表した。

一方、航空会社の関係者は、約10時間の飛行後、同機はミャンマーのイラワジ川流域の高度37,000フィートで「突然の激しい乱気流」に遭遇したと述べた。

同社は、タイ当局と協力して乗客に医療支援を行っており、必要な追加支援を行うためにバンコクにチームを派遣していると述べた。

シンガポール航空はまた、英国出身の47人を含む同便の乗客の国籍の詳細も明らかにした。

別途、シンガポールのチー・ホン・タット運輸大臣は、政府が乗客とその家族に支援を提供すると述べた。

「ロンドン・ヒースロー空港からシンガポールに向かうシンガポール航空SQ321便の機内で起きた事故について知り、深く悲しんでいます」と同大臣はフェイスブックに投稿した。

乱気流はほとんどの場合、航空機が雲の中を飛行することで発生するが、航空機の気象レーダーでは見えない「晴天時」の乱気流もある。

「運航されている数百万便の中で、激しい乱気流による負傷は比較的まれだ」と航空専門家のジョン・ストリックランド氏はBBCに語った。

「しかし、激しい乱気流は劇的な影響を及ぼし、重傷や、残念ながら今回の場合は死亡につながる可能性がある」と同氏は続けた。

同氏は、フライトクルーは乱気流への対応についても訓練を受けていると述べた。

「航空会社が、長距離フライトでも短距離フライトでも、フライト中はシートベルトを緩く締めておくことを推奨するのは、理由がないわけではない」と同氏は付け加えた。